遺品整理業者として長く活動していると、不動産会社からのご紹介や連携の依頼をいただくことが増えてきます。
特に空き家の売却前や、孤独死が発生した物件などでは、不動産会社にとって「信頼できる遺品整理業者」の存在が欠かせません。
では、不動産会社が本当に「またお願いしたい」と感じるのは、どんな業者なのでしょうか?
本記事では、不動産会社に喜ばれ、選ばれる遺品整理業者になるための視点や対応について解説します。
1. 不動産会社が遺品整理業者に求めるものとは?
不動産会社が遺品整理業者に依頼をする場面は多岐にわたります。たとえば:
売却前の空き家に残された家具や家財の一掃
孤独死などで特殊清掃が必要になった際の原状回復
賃貸退去時の室内整理や残置物処分
解体前の物件に残った不用品の整理
このとき、不動産会社が求めているのは単なる「片付け」ではありません。
それは次のような“プラスアルファ”の信頼です。
✅ スピード感
物件を売却・賃貸に出すタイミングに合わせて、柔軟なスケジューリングをしてくれるか。
✅ 清掃・仕上げへの意識
整理後の状態が、そのまま内見や引き渡しにつながるため、「最低限の清掃」がきちんとされているか。
✅ 対応の丁寧さと報告力
遠方のオーナーや相続人に代わって作業することも多いため、整理前後の写真報告・立ち合いなし対応など、細やかな気配りができるか。
2. 喜ばれる遺品整理業者になる3つのポイント
① 「整理+α」のサービス視点を持つ
不動産会社は、遺品整理の“その後”を考えています。
だからこそ、単に「処分します」だけでなく、以下のような+αのサービスがあると非常に喜ばれます。
整理後の簡易清掃・消臭対応
エアコン・家電の取外し・撤去まで対応可能
古物商許可を活かした買取査定サービス
近隣住民への配慮(挨拶・音の注意)
→「全部任せられる」「あとが楽になる」と感じてもらうことで、リピートにつながります。
② コミュニケーション力と報告の質を高める
特に不動産会社の営業担当者は多忙です。
必要なのは、報告が早く・明確・過不足ないこと。
作業前後の写真をLINEやメールで共有
作業完了のタイミングで即時報告
追加対応が必要な場合は、必ず事前確認を徹底
「報連相がしっかりしている業者」は、それだけで大きな信頼につながります。
③「言われる前に動く」業者になる
これは不動産会社に限らず喜ばれる要素ですが、特に現場でありがたいのは、「こちらが言う前に気づいてくれる」こと。
たとえば:
畳の下に重要書類を発見 → 写真を送って判断を仰ぐ
整理中に害虫や水漏れを発見 → 原状報告し、清掃業者の紹介も提案
敷地内の植木が伸びすぎている → 整理と併せて伐採も見積に追加可能か確認
このように、「整理業者」の枠を超えて**“現場管理の一部”として動ける存在**は、非常に重宝されます。
3. 不動産会社との関係を築くためにできること
▷ 定期的な連絡と近況報告
「なにかお困りごとはありませんか?」「最近多い案件は◯◯ですね」など、一方通行でない関係づくりが、紹介や定期依頼につながります。
▷ 実績・対応力の見える化
作業前後のビフォーアフター写真
法令に沿った廃棄・処理の証明
遺品整理士在籍などの専門性
これらをチラシやWebサイト、営業資料として見せられると、不動産会社からの「安心」が得られます。
まとめ:不動産業者の“右腕”として信頼される存在に
不動産会社にとって、遺品整理業者は「問題を解決してくれるパートナー」であり、安心して任せられる“右腕”のような存在が理想です。
単なる整理業務にとどまらず、「清掃・報告・気配り」まで含めてプロとして行動することで、「この業者さんなら紹介しても大丈夫」と思ってもらえるようになります。
今後ますます需要の増える「空き家整理」や「高齢者住宅の原状整理」などでも、不動産会社との連携は欠かせません。
選ばれる遺品整理業者になるために、現場対応の質と、信頼構築の姿勢を改めて整えていきましょう。
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